この整頓学では、物と人はいつでも動いているという考え方から、水平と垂直にきっちり収納することだけでなく、機能性(出し入れなどの使い勝手)を重視しています。
今回は「斜めの活用」にポイントを絞りましたが、世の中にはキッチンにおける回転収納など素晴らしいものがあります。しかし、われわれ素人にはそこまで作ることは残念ながらできません。実現可能な範囲の実例を中心にこれからもご紹介していきます。
斜めという点では昔から人は、押し入れの布団や棚の衣服が前に崩れてこないように、手前の方を高めにする畳み方を工夫してきました。その逆に、スーパーの陳列棚は商品をすぐに取り出せるように手前を低くしています。どちらも「斜め」を活用した方法ではないでしょうか。
作業のポイント
1、「斜め収納」なので、その角度が一番重要です。計算間違いで、飛び出たペンの頭で結局引き出しが閉まらなかったら面白くありません。まずは、斜め収納する物の種類と長さ、量を正確に把握しましょう。
2、定規のフックは間に厚紙などを2~3枚はさんで隙間を確保します。貼るときは両面テープが便利ですが、他のテープでも構いません。
3、鉛筆ケースは縦19cm、真ん中辺りで1cm高くなるように角度をつけていますが、お好みでいろいろ試してみてください。
4、ペン等のダブル斜め収納は、縦3.5cm、横28cm、高さ7.5cm、中心部は4cmの幅で作りましたが、引き出しの深さによって考えてください。この方法は裁縫箱や救急箱などでも活躍すると思います。
5、各箱と引き出しの内側とは、間に物が落ちないようにテープでしっかり目張りをしておきましょう。(そのことで慌てたことが誰でもあると思います!)